2016/10/29
『リフトアップしたいのですが、何がいいですか?』の回答
リフトアップの施術はたくさんあります。
まず大切なのはどの部分をリフトするのが効果的かという診察です。
リフトアップしたい理由はなんでしょうか。
単純に『たるみが出ているから、あげたい』からだと思います。
実はたるみのアプローチは3つあります。
①引き上げる
②ボリュームを出す
③特殊な方法
タルミによって効果的な方法が違います。
『リフトで上げれば全部綺麗になる』は間違えです。
上の写真にタルミが出てくる部分の代表を図示してみました。
写真は私の母親です。
全ての色のタルミ治療をしました。
色と有効な手術です
赤・ゴルゴライン:脂肪注入
黒・ほうれい線:脂肪注入
青・マリオネットライン・二重アゴ:脂肪吸引・リフトアップ
黄色・まぶたのたるみ・目の開きの悪さ:眼瞼下垂+タルミ切除(上眼瞼除皺術)
緑・眼窩脂肪の突出:裏ハムラ法
全箇所:HIFU(高密度焦点式超音波)
を行なっていますこのケースのビフォーアフター→詳しくはこちらから
この中でリフトアップが一番効果的なのは青色のたるみです。
自分の母親の若返り→詳しくはこちらから
『リフトアップの効果は?』『やることでどうなりますか?』の回答
この図はとてもわかりやすいです。
たるむことの最大の欠点は『フェイスラインがもたついてバランスが崩れることです』
口元より下のたるみにヒアルロン酸などのボリュームを入れる治療をすると
口元のボリュームが増えて、上の図の『おブス バランス』に近づきます。
(適量なら問題ありませんが経験上、リフトの手術ができない医師は入れすぎることが多いようです)
たるみではなく、脂肪や骨格でおブス バランスになっている場合も多いですので診察が必要です。
脂肪を取ることでフェイスラインを整えたケース→詳しくはこちらから
たるみによる下膨れを治すのに、一番効果的な治療がリフトアップの治療です。
【リフトアップの主流はスレッドリフト】(糸を使ったリフトアップ)
ほんの少し前まではリフトアップも切開が主流でしたが、今では特殊な糸(スレッド)を使ったリフトアップが主流となりました。
今でも余剰皮膚が多い方には切開する方法の方が効果的な場合ももちろんあります。
スレッドリフトの目的・ゴール
スレッドリフトが効果的な部位
引き上げる最適の量
スレッドリフトの目的・ゴールは2つ
今すぐに効果が欲しいか。将来の予防としてやっておくか。
切開が主流の時代は『手術はまだ早いですよ、もっとタルンだら切りましょう』と30代や40代の方にお話しする機会が多かったですが時代は変わりました。
人間の体はなんでもそうですが、早めの対処が大切です。それにより進行を止めることができます。
今ではたるみも未然に防ぐのが美しさを保つ上ではベストとなっています。
たるみの原因は加齢による脂肪の委縮や筋膜や靭帯などの支持組織の緩みになります。
一度膨らませた風船のゴムが伸びてしまうように。
何も手を加えない皮膚は重力によりどんどん延びてたるんでしまいます。
そこで外から支持組織を補うことが有効になります。
この場合はフローティングスレッド(細くて棘(コグ)がついていないもの)なども手軽で有効だと思います。
その場での変化は小さいですが将来的なたるみを未然に防ぐことができます。
(人間は未来の利益を過小評価して、目先の利益を重視する生き物ですので。自分への投資という感覚が必要です)
ですので多くの方は直後から変化のでるものを好みます。
この場合はある程度の強度のある棘(コグ)のついたスレッドを入れます。
下は拡大したコグ付きのスレッドです。
『どのくらいあがりますか?』の回答。
スレッドリフトが効果的な部位
スレッドが効果を発揮しやすいたるみはフェイスラインです。
上写真に色分けして書きましたが。
逆に口周りや法令線はスレッドだけでの改善はおススメしません。
口の部分のしわを伸ばすように手で引いてみてください。口が横に伸びてとても不自然だと思います。
口などの動きが多い部分の糸はずれ易く、外れやすいです。
つまり効果の持続がとても短くなってしまします。
法令線が気になるという方の場合は自己脂肪やヒアルロン酸でボリュームを増す治療法が有効です。
この方法の方がモチが良いですし、仕上がりも良いです。
この方法を用いた症例を紹介します。
この方とは別に先日母の若返り治療を担当しました。
最適と思われる治療を組み合わせましたが、フェイスラインのもたつき改善には脂肪吸引とフローテイングの細いスレッドを使いました。
医師の中には自分のできる手術の効果を強調してしまう傾向がある人もいます。
大事なのはひとりひとりの目的に合った施術をすることだと思います。
治療法の引き出しの多い医師を選択するのも大切なことなのかもしれません。
【最適な引き上げ量】
これについては使うスレッドの種類や本数があるので一概には言えませんが、一つの目安が。
上を向いたような顔(重力が解除されたるみがなくなった顔)を目指す事
強いリフトアップはソーセージを糸で切るのを想像して頂くと分かりやすいですが、コグがかかる肉の方が裂けてしまい
持続期間が極端に短くなってしまします。
他院で受けた方の中で『術直後はものすごく上がったけど、すぐ戻ってしまった』と聞くことがあります。
『術後の腫れはどのくらいですか?』の回答
実際の術直後の写真です。
麻酔や手術の方法を工夫していますので
内出血や腫れは最小限です。
ほとんど出ません。
しかし、術後すぐはやはり向かって左のようなつっぱり感があります!
大きな違和感ではないですが、突っ張る処置なので、つっぱり感はどうしても出ることが多いです。
引き上げ量は調節できますので
『もっと自然にしたい』『もっと引き上げたい』等のご希望を一緒に叶えましょう。
針は髪の毛の中から入れるので傷は翌日にはかなり目立たなくなります。
1週間すればパーマや毛染めをしても問題ありません。
下の写真は糸を入れた直後の写真です。
下の写真は術直後の針穴です。とても小さい傷です。
10分ほどの処置でダウンタイムなくできるリフトアップ。
アンチエイジングの最先端治療の1つです。